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/南仏の風、雲間に見える複葉機/
ぶらっとドライブに出て2CVに出会った。
するとカミさんが・・・・
「いいなぁ2CVっておしゃれだし、なんだかのんびりしてて・・・・
高い真っ青な空に丸い雲が浮かんでて時々白い雲のあいだからクリーム色の複葉機が
“ぽわっ”て現れてね」
「ぽわっと?」
「そうぽわっと、へん?」
「いやいや、それで?」
「それで暖かい南風に吹かれて南へ飛んで行くんよ」
「おいおい南風に吹かれたら北へ行くんとちがう?」
「そうか北風か?でも北風っていややな寒いし・・・、
ええやんか飛行機なんやからエンジンついてるし」
「風を切ってプロペラ回して南へ飛んでいくの」
「どこまで?燃料もつ?」
「あ~もうお話やから燃料はどこまででも持ちます!
それでね空の高いところをずっと飛んで行くと風に潮の匂いが混ざってくるんよ」
「下を見ると深い紺碧の地中海。
誰もいない真っ白な砂浜に下りると複葉機は2CVに戻るの・・・」
「あれそういえばさっきの?2CVは?」
「さっき通り過ぎた潮の匂いのするコンビニに不時着してました」
「もう、夢がないなあ」
「現実はそんなに甘くはありません」
「古い車に乗る人はその車のイメージも乗り継ぐことになるやろ、
と言うことは車の維持もやけどおしゃれな車はおしゃれに乗る責任があると思うんよ」
「車に“おんぶに抱っこ”の人もいるけどね」
「そういえば前2CV欲しいとか言ってへんだ?」
「滅相もない!私のどこにそんなおしゃれなとこあります?」
「無いわ♪」
「・・・・・・・・・」
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